日本の不動産市場は本当に崩壊するか?       |人口減少・金利上昇時代のリスクと見通しを読み解く

【はじめに】「不動産バブル崩壊論」は本当か?

「2025年、不動産価格は崩壊するのではないか?」
「人口減少や高齢化、相続ラッシュで不動産が売れなくなる?」

このように崩壊論はここ数年、ネットや一部メディアで繰り返し語られてきました。
しかし、2025年現在、日本の不動産市場は全国的に見れば依然として堅調な動きを見せています。

では、本当に市場崩壊が起こる可能性はあるのでしょうか?
それとも、一部の地域や物件に限定された選別の時代へと移行しているだけなのでしょうか?

本記事では、現在語られている不動産市場崩壊論の背景や根拠を紐解きつつ、実際の市場データを基に、
多角的にリスクと展望を解説します。

【現状分析】2025年の日本不動産市場は崩壊ではなく「二極化へ」

▶︎都市部:依然として堅調な需要と価格
・東京23区、大阪市・名古屋市、福岡市などの都市圏では地価が引き続き上昇。
・賃貸需要も活況を呈しており、コンパクト物件やファミリー向け住宅は高い稼働率を維持。
・新築マンションは価格が高止まりしているが、成約率は安定。

▶︎地方:空室リスクと資産価値低下が深刻
・人口減少が進行する地方では価格維持が困難な地域もあり、空き家率25%を超える自治体も増加。
・築古物件の増加や維持、解体コストの上昇により、流動性の低下が深刻。

→ 結論:日本の不動産市場は一律に崩壊するのではなく、地域や物件による選別と二極化が進行中。

【崩壊論の背景にある3つの不安要素】

① 団塊世代の相続問題(いわゆる2025年問題)
・団塊世代の高齢化により、不動産資産の大量相続が本格化。
・相続人が都市部に居住しているケースが多く、地方物件の売却が急増する見込み。

② 金利上昇による負担増加
・2024年、日銀がマイナス金利政策を終了し、政策金利は0.5%へ。
・住宅ローン金利も上昇傾向にあり、高値購入層がローン返済の負担額を恐れ売却に動く懸念が高まっている。

③ 新築マンションの供給過多
・東京湾岸エリアや郊外では新築マンションの在庫が増加中。
・成約率の低下、価格調整、投資利回りの低下が課題に。

【地域別の市場動向と今後の見通し】

地域現状の傾向将来の見通し
都市中心部
(東京・大阪・名古屋市など)
地価・賃料ともに堅調転入超過・インフラ整備により
安定継続の見込み
地方政令市
(仙台・広島・福岡など)
二極化が進行中駅近や再開発エリアは高い将来性あり
郊外・過疎地域空き家増加で価格下落相続放棄や市場縮小により
リスクが高まる

→ 今後は「立地」と「物件スペック」によって資産価値が大きく分かれる時代へ。

【不動産戦略】崩壊論ではなく、選別に対応せよ

◼️投資家・購入者がとるべき戦略
・単純な価格ではなく、「需給バランス」や「出口戦略」を重視。
・大学、病院、再開発エリアなど、賃貸需要が維持される地域に注目。
・表面利回りよりも、空室リスクや修繕コストを含めた実質的なキャッシュフローを重視。

◼️所有者がとるべき備え
・生前贈与や早期売却など「出口戦略」を明確化。
・築古物件については再販を意識したリフォーム、または解体・更地化も検討。
・相続人の居住地やライフスタイルを考慮したマッチングも重要な視点。

【まとめ】リスクはあれど、崩壊は一様ではない

日本の不動産市場において、崩壊は一様に訪れるものではありません。
現実には、地域や物件の種類によって「ふるい分け」が進む選別の時代へと確実に移行しています。

✅都市部や再開発エリアでは今後も堅調な需要が継続する可能性が高い
✅地方や郊外では空室リスクと資産価値下落の可能性が高まっている
✅立地・需要・出口戦略を見極めれば、今後も安定した資産運用が可能

今後は、不動産を「価格」だけで判断するのではなく、情報をもとに「どのエリアの、どの物件に生き残るか」を見極める視点が、投資家・購入者にとって極めて重要となる。

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