
【はじめに】Z世代の住まいに対する価値観の変容

Z世代(1996~2005年生まれ)はこれまでの世代と異なり、住まいにも「利便性」「快適性」「自分らしさ」
「社会性」などを重視する傾向が明確です。
特に2025年現在は、テレワークの普及やSNS文化の浸透、生活コスト上昇など新たな要素が若者の住まい選びに影響を及ぼしています。
本記事では、Z世代の本当に求める住まいを全7項目にわたって徹底解説します。
交通アクセス×コスパ=都心近郊が人気

最新の「フリエ住まい総研」によれば、Z世代が理想とする住まい条件は以下の通りです。
- 「交通の便が良い」:67.6%
- 「広さ・間取りが充実している」:60%
- 「家賃が安い」:49.5%
- 「セキュリティが高い」:36.2%
- 「デザイン性に優れた居室」:34.3%
- 「仕事/勉強に適した環境」:32.4%
特に「都心近郊」が理想エリアとして最多(48.6%)となっており、都心の利便性を維持しつつ、家賃や広さとのバランスを取れる住環境が好まれています。
これは、交通費・家賃をどちらも抑えたいZ世代のリアルなニーズを反映しています。
リモート対応の住まい=働ける空間としての賃貸

「フルリモート」や「ハイブリット勤務」を希望する若者が急増しており、それも含めてZ世代のうち約90%がリモートワーク対応の住まいを望んでいるという調査結果があります。
「住む場所=働く場所」となるZ世代にとって、デスクスペースや通信速度など仕事ができる環境の整備が
選択基準の一つとなっています。
「冬寒い」「料理しにくい」‥基本性能への不満が顕著に

住宅改良開発公社の全国1,500名の調査では、Z世代への賃貸住宅に対する不満として以下が上位に挙げられました。
- 冬寒い:3人に1人
- 隣の音が聞こえる:25%
- 収納が狭い:25%
- 料理しにくい:23.7%(特に学生に多い)
- 家賃が高い
これらの要望が高まっている背景には、毎日料理する頻度の高さや、自宅で過ごす時間の質を重視する姿勢が
影響していると考えられます。
小規模・単身志向が圧倒的多数に

同調査では、以下の傾向も確認されています。
- 約50%が「将来は一人暮らし」が理想
- 約40%が「10世帯未満」の小規模賃貸を希望
また住まいの面積は「30~60㎡未満」が最も多く、価格面も含めてコンパクトかつ個人の空間を重視する
ライフスタイルが明らかです。
料理頻度の高さとサービスニーズのギャップ

Z世代では以下のような生活実態が見られます。
- 毎日料理する:34.5%、週2〜3回含めると約60%
- それでも「料理がしにくい」と感じる層が高率
賃貸に住むサービスとしては、「食事サービス」(12.9%)、「共用カフェ」(25.1%)、「シェアサイクル」(11.6%)など、生活の利便性や楽しさを高める付属サービスの魅力が上がっています。
SNS映え・推し活スペースが人気に

Z世代にとって家は「暮らす場所」以上に、自己表現の場でもあります。
SNSで発信したり、推し活グッズを飾ったりできる空間を求める声が増えています。
調査では、20%が「推し活スペース付きの部屋」を希望。
さらに女性の57%が「インテリアにこだわりたい」と答えています。
家具付き物件やDIY可能な部屋など、自由度の高い住まいは特に注目度が高いです。
オーナー側も、映える照明や収納の工夫を取り入れることで、Z世代に刺さる物件へと差別化ができます。
住まい探しはSNS・アプリが主流

Z世代の住まい探しは、来店よりもWebやSNSが基本です。
- 不動産サイトやアプリ利用:39%
- 検索エンジン利用:26〜27%
- 女性の27%がInstagramで物件探し
口コミやレビューも重視されるため、公式情報だけでなくリアルな声や写真が安心感につながります。
オーナー・管理会社にとっては、InstagramやTiktokでの物件紹介、動画内覧、バーチャルツアーといった工夫が必須です。
「見つけてもらえるかどうか」は、情報の出し方次第になっています。
【まとめ】Z世代の住まい選びは利便×快適×自己表現が鍵

Z世代の賃貸住宅に対するニーズをまとめると以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
| 立地とコスパ | 都心近郊、交通・家賃・広さのバランス |
| リモート対応 | 作業スペースや通信機能の重視 |
| 快適性 | 断熱・収納・料理環境への改善要望 |
| 世帯規模 | 小規模が好まれ、個人空間重視 |
| サービス性 | 食事・共用スペースなどの付加価値 |
| 自己表現 | インテリアや推し活部屋へのニーズ |
| 情報発信 | SNSとWeb活用による探し方重視 |
このように、Z世代に選ばれる賃貸物件は、単なる住まいを超えて「ライフスタイルの拠点」として機能する場です。オーナーや投資家にとっても、これらの要素を取り入れた物件づくりが入居率と資産価値の構造につながります。



