
【はじめに】収益物件の寿命はどれくらい?

「収益物件の寿命って、実際どれくらい持つの?」
不動産投資を検討している方が必ず気になるポイントが“物件の耐用年数・寿命”です。
物件の寿命を正しく理解することは、
✔ 購入判断
✔ 融資期間
✔ 売却タイミング
✔ 修繕計画
すべてに直結する非常に重要な知識です。
今回の記事では、
物件の構造別の寿命・耐用年数・実際の資産価値が落ちるタイミングをプロ視点で徹底解説します。
物件の寿命=“2つの寿命”を理解することが重要

収益物件には、一般的に次の2つの寿命があります。
① 法定耐用年数(税法上の耐用年数)
税務上、減価償却費を算出するために国が定めている年数。
② 実際の物理的寿命(建物が使える期間)
実際に建物が安全に使える期間。
修繕によって寿命を延ばすことが可能。
結論から言うと――
収益物件の実際の寿命は、法定耐用年数より大幅に長いです。
特に鉄筋コンクリート(RC)や鉄骨(S)は、法定耐用年数を30年以上超えて使用されるケースが多く、
“60~100年使える”と言われることもあります。
【構造別】収益物件の寿命と特徴

ここからは、物件の構造ごとに「法定耐用年数」「実際の寿命」「投資家が見るべきポイント」を
徹底解説します。
▶ RC造(鉄筋コンクリート造)
法定耐用年数47年
マンションや都心のワンルーム投資で最も多い構造です。
実際の寿命
60~100年と言われることも多い。
RCは耐火性・耐震性・遮音性に優れ、劣化スピードが極めて遅い構造。
きちんと修繕を行えば、100年以上利用されるケースも存在します。
投資家が見るべきポイント
・修繕積立金の水準
・大規模修繕の履歴
・管理組合の運営状況
・都市部の立地かどうか
RCは中古になっても資産価値が落ちにくく、キャピタル・インカムともバランスが良い構造です。
▶ SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)
法定耐用年数47年(RCと同じ)
実際の寿命
RCよりさらに長いケースもある。
SRCは鉄骨と鉄筋コンクリートのハイブリッド構造で、
超高層マンションで採用されるほど耐久性が高いのが特徴。
投資家が見るべきポイント
・RCと同じく、管理・修繕状態が寿命を左右する
・人気エリアなら資産価値の維持力が高い
実際には “最も長寿命の構造” と言えるかもしれません。
▶ S造(鉄骨造)
法定耐用年数
・軽量鉄骨:19年、重量鉄骨:34年
アパートや低層マンションでよく使われる構造です。
実際の寿命
40~60年ほどが目安。
軽量鉄骨は法定耐用年数が低く、融資期間が短くなるため投資戦略が重要。
重量鉄骨であればRCに近い寿命が期待できます。
投資家が見るべきポイント
・一括借上げの条件に左右されやすい
・騒音・耐火性はRCに劣る
・郊外物件は空室リスクが高い
S造は利回りが高いものの、長期的な資産価値で見るとRCには劣る傾向があります。
▶ 木造
法定耐用年数22年
アパートや戸建て投資で一般的な構造。
実際の寿命
30~40年程度。
しっかり修繕をすれば50年程度持つこともある。
投資家が見るべきポイント
・法定耐用年数が短いため、中古購入では融資が出にくい
・入居者ターゲットが明確か
・地方物件は空室が長期化しやすい
ただし、木造は利回りが高い・低コストで購入できるため、短期回収型の投資としては魅力があります。
「寿命が長い=良い物件」ではない理由

物件寿命を語る上で誤解されがちなポイントがあります。
✔“物理的に使える期間”よりも、収益性が重要
たとえ建物が70年使えるとしても、
家賃が下がり、修繕コストが増え、空室率が上がれば投資としては成立しません。
投資家が見るべきは、
・家賃が安定するエリアか
・修繕積立金が適正か
・管理状況が良いか
・資産価値が落ちにくい立地か
つまり、「建物の寿命」よりも「資産としての寿命」に注目するべきです。
中古RCマンションが人気の理由は“寿命の長さ+価格メリット”

現在、中古ワンルームマンションが再注目されている理由のひとつが、
RC構造の寿命が非常に長いことです。
以下のようなメリットがあります。
① RCは40年を超えても十分使える
むしろ築20〜30年の物件が“家賃安定・価格下落が緩やか”で投資家に人気。
② 立地の良い中古物件は資産価値が落ちにくい
築古でも都心駅近は常に需要があるため、空室リスクが低い。
③ 建物寿命が長いからこそ「出口戦略」が立てやすい
RCは売却市場も活発。買い手も見つかりやすい。
寿命を左右する“管理状況”という最重要ポイント

どんなに寿命が長い構造でも、管理が悪い物件は寿命が縮みます。
以下は必ずチェックすべき項目です。
✔ 大規模修繕の実施状況
12~15年ごとに行われているか。
✔ 修繕積立金の合計額
積立金不足の物件は、将来の大規模修繕が滞る可能性がある。
✔ 管理組合の質
管理会社の対応・理事会運営がしっかりしているか。
✔ 外観・共用部の劣化具合
清掃・メンテナンスが不十分だと劣化が早まる。
【まとめ】構造別の寿命を理解して、投資の精度を高めよう

最後に、構造別の寿命をまとめます。
| 構造 | 法定耐用年数 | 実際の寿命 |
| RC造 | 47年 | 60〜100年 |
| SRC造 | 47年 | 70〜100年以上 |
| S造(重量) | 34年 | 40~60年 |
| S造(軽量) | 19年 | 30〜40年 |
| 木造 | 22年 | 30〜50年 |
【結論】収益物件の寿命は?

・実際の寿命は法定耐用年数よりはるかに長い
・特にRC造・SRC造は非常に長寿命で投資向き
・“寿命”よりも“立地・管理・収益性”が成功のカギ
・中古RCマンションはコスパ・安定性とも優秀で人気
収益物件の寿命は、あなたの投資戦略に大きく関係します。
構造別の特徴を理解して、自分の目的に合った物件を選ぶことが、
長期的に安定したキャッシュフローを生み出す最短ルートです。



